個人賠償責任保険について(個人・日常生活、自動車保険など)

コラム

個人賠償責任保険(損保では賠償責任保険の個人特別約款という場合もあります)では、個人の日常生活から生じた損害を支払いの対象としています。
ここでは、個人・日常生活、他の保険(自動車保険)との関係についてご説明します。

〔1〕個人・日常生活

(1)個人

個人が起こした事故であっても、「職務遂行」に直接起因するものは対象となりません。
具体的には、配達員が自転車で物品の配達途中、他人にケガをさせた場合などです。

(2)個人商店等
この保険の補償の対象はあくまでの『個人生活』に限定されており、物品の販売やサービスの提供など職業上発生したものや、お店の所有・使用・管理に起因するもの、農業に関するものなどは対象となりません。

(3)日常生活の例(職業として行っているものを除きます)
①自転車の運転で他人にケガをさせた。
②スポーツ中に見学者にケガをさせてしまった。
③飼い犬が他人にケガをさせた。

〔2〕他の保険(自動車保険)との関係

(1)自動車
航空機、船舶、車両(原動機が人力であるものを除く)の所有・使用・管理に起因するものについては、支払い対象としていません。

これらの危険度は、日常生活の内でも、きわめて高いためです。
ご存じのとおり、これらの危険に対しては、補償に見合う保険料を支払って、個別に加入することが一般的となっています。

プライベートで自動車を運転し、他人にケガをさせる行為は、確かに、個人の日常生活から生じた損害といえますが、個人賠償責任保険の支払い対象にはなりませんのでご注意ください。
このことは原付自転車でも同じです。

なお、原動機が人力であるものは除かれますので、通常、自転車による傷害事故は補償対象になります。ただし、保険商品により別途、補償範囲を定めている場合がありますのでご注意ください。

(2)関連事項
車両の所有・使用・管理の具体的な事例についてご紹介します。
①車両~農耕用のトラクター、ゴルフカートは車両に含まれます。
②管理~自動車のドアを開けた時に他人の自動車のボディーに傷をつける行為は、自動車を運転していなくても車両の管理に当たるたります。また、運転手に限らず、同乗者の行為についても、同乗者がその開けたドアを管理していたことになります。