便器は一般的に陶器で作られています。
陶器は「落として割れる」ことはありますが、便器を落とすことは一般的な使用ではありえず、また耐久性の高い素材ですので破損させてしまうことは稀だと思われがちです。
しかしながら日常の何気ない使用方法で、簡単に破損させてしまうことがありますのでご紹介させていただきます。
〔主な破損原因〕
1.踏み台として使用して便座の破損
便器の背面に棚を作ってらっしゃる方がいて、棚のモノを取るために便器・便座を踏み台代わりに使われる方がいらっしゃいます。
陶器は非常に耐久性の高い素材ですが、局地的に強い力が加わりますと簡単に破損してしまいます。
また、踵の骨が固いことも破損の原因です。
2.熱湯による便器の破損
陶器の弱点は汚れ、水垢がこびりつき易いことです。
こびりついた汚れ、水垢を取り除くために、メラニンスポンジ等を使用して、さらに、汚れ、水垢が付着しやすくなっている方が多くいらっしゃいます。
最近、そのような汚れ、水垢での対応策として、「お湯」による掃除がTV等で紹介されました。
ぬるま湯であれば問題ないですが、陶器は熱湯には非常に弱く、予想以上に簡単に破損してしまいます。
3.乱雑な取り扱いによる便座破損
男性の場合、小便の用足し時には、便座を上げて使用することが多いです。
使用後、元の状態に戻すため便座を勢いよく下げる方がいらっしゃいますが、便座は多くの場合、プラスチック製ですので乱雑な取り扱いによる衝撃には非常に弱く、便器とぶつかって簡単に割れてしまいます。
4.タンク蓋の破損
便器を落とすことはありませんが、タンクの蓋はきれい好きの方がタンクの中まで掃除されようとして、落として割ってしまうことがあります。
タンク蓋は案外に重たく、水栓ノズルと連結していますので、ご注意下さい。
5.まとめ
便器・便座は毎日使用する大事な生活用品です。
また、水を伴いますので破損による事故となりますと、ご自身の家財以上に、階下の方や家主様に大きな迷惑をかけてしまうこともあり得ます。
ご家族全員で次のことにご注意ください。
《1》便器・便座の上に乗らない。
《2》「熱湯」を使って掃除はしない。
《3》乱雑な取り扱いはしないよう心がける。
《4》トイレに異常がない場合はタンク蓋は持ち上げない。