世界の自然災害について

コラム

我が国は、台風や地震などの自然災害により多くの人的な被害を被ってきましたが、今回は世界に目を向けて世界の自然災害による人的被害についての歴史を調べてみました。

内閣府の資料によれば、2000年以降の世界の自然災害のうち、死者が1万人以上の自然災害は、東日本大震災を含んで9件の災害が発生しています。

2000年以降の世界の自然災害(死者万人以上)

年/災害の種類 /国名(地域名)/死者・行方不明者数(概算)

2000年/洪水/ベネズエラ/30,000
2001年/地震(インド西部地震)/インド/20,000
2003年/地震(バム地震)/イラン/26,800
2004年/地震・津波(2004年スマトラ沖地震・津波)/226,000
2005年/地震(パキスタン地震)/パキスタン、インド/75,000
2008年/地震(四川大地震)/中国/87,500
2008年/サイクロン・ナルギス/ミャンマー/138,400
2010年/地震(ハイチ地震)/ハイチ/222,600
2011年/地震・津波(東日本大震災)/日本/19,000

また、1900年以降では、関東大震災を含む死者が10万人超える次の災害が記録されています。
特に広大な国土を持つ中国では、過去には洪水による多くの犠牲者が出ています。

1900年以降(死者10万人以上)

1911年/洪水/中国/10万人
1920年/地震・地すべり(海原地震)/中国(甘粛省)/18万人
1922年/地震・火災(関東大震災)/日本(関東南東部)/14万人
1927年/地震/中国(南昌)/20万人
1931年/洪水/中国(長江等沿岸)/370万人
1935年/洪水/中国/14万人
1939年/洪水/中国(湖南省)/50万人
1948年/地震(アシガバート地震)/トルクメニスタン(旧ソ連)/11万人
1959年/洪水/中国/200万人
1970年/サイクロン・ボーラ/バングラデシュ/30万人
1976年/地震(唐山地震)/中国(天津)/24万人
1991年/サイクロン・高潮/バングラデシュ、チッタゴン等/13万人

人的な損害のみを見てきましたが、経済的な被害も膨大なものになると思われます。自然災害は地理的、地質的な条件もさることながら、地域の人口密度、生活レベル、近代化の程度に大きく左右されます。人類の歴史は自然災害との闘いの歴史とも言えます。

1900年以降の日本における台風の死者

1945年/枕崎台風/西日本/3,700人
1947年/カスリーン台風/東北以北/1,900人
1954年/洞爺丸台風/日本/1,700人
1959年/伊勢湾台風/日本/5,100人

これから台風の季節が到来しますが、防災についての情報収集をし、できることから備えていきたいものです。