住宅の火災警報器について

事故の防止策

万が一の火災事故に備え、一般の住宅にも火災警報器を備え付ける方が多くなりました。
また、延べ面積が500㎡以上の共同住宅は自動火災報知設備の設置が義務付けられています。
一方延べ面積が500㎡未満の場合で自動火災報知設備等が設置されていない場合は、住宅用防災機器(住宅における火災の予防に資する機械器具又は設備であって政令で定める)の設置が義務付けられています。

警報機の設置は、消防法にて次のように定められています。

第九条の二 住宅の用途に供される防火対象物(その一部が住宅の用途以外の用途に供される防火対象物にあっては、住宅の用途以外の用途に供される部分を除く。以下この条において「住宅」という。)の関係者は、次項の規定による住宅用防災機器(住宅における火災の予防に資する機械器具又は設備であって政令で定めるものをいう。以下この条において同じ。)の設置及び維持に関する基準に従って、住宅用防災機器を設置し、及び維持しなければならない。
② 住宅用防災機器の設置及び維持に関する基準その他住宅における火災の予防のために必要な事項は、政令で定める基準に従い市町村条例で定める。

個人の住宅について

マンションやアパート等の共同住宅については、それぞれ個人の住宅部分のみが対象となります。
〔1〕設置しなければならない場所
ご自宅で、寝室に使用している部屋に設置が必要です。
自治体によっては台所も設置しなければならない場所としているところもあります。
お住まいの自治体のホームページで、ご確認されることをおすすめします。
〔2〕設置しなくてよい場所
(1)住宅内の各部屋や廊下などの天井部分に、スプリンクラー設備のヘッドか自動火災報知設備の感知器等が設置されていれば、住宅用火災警報器の設置の必要はありません。
(2)共用部分(階段、廊下、エレベーターホール、機械室、管理事務所など)については、住宅用火災警報器の設置の必要はありません。

住宅用火災警報器の設置効果(総務省消防庁ホームページより)

平成29年から令和元年までの3年間における失火を原因とした住宅火災について、火災報告を基に住宅用火災警報器の設置効果を分析
(1)住宅火災100件当たりの死者数 0.48倍
設置無 11人  設置有 5.3人
(2)焼損床面積 0.49倍
設置無 63.4㎡  設置有 30.9㎡
(3)損害額 0.61倍
設置無 3,240千円  設置有 1,962千円
(4)住宅用火災警報器のお手入れについて
住宅用火災警報器がきちんと作動するか確認するために、住宅用火災警報器本体から下がっている引きひもを引く、あるいはボタンを押すなどにより、最低限、1年に1回は、作動点検をしましょう。
点検方法は、住宅用火災警報器の取扱説明書を確認してください
住宅用火災警報器は、適切に維持管理を行っていても、およそ10年を目処に取り替えが必要です。設置後10年を目安に、警報器を交換しましょう。