梅雨の季節になりますと、洗濯物を外に干せない日々が続きます。
そんな時に便利なのが衣類乾燥機なのですが、この便利な家電が火災の原因につながることがあります。
今回は長雨と同時に発生する衣類乾燥機からの発火に関して原因等をご紹介します。
1.動植物油等を含む洗濯物
調理の際の食用油が染みついたエプロン、ガスレンジやフライパンなどに染みついた油を拭うために使ったフキン、マッサージ油の染みついたバスタオル等は、通常の洗剤による洗濯では繊維に付着した動植物油等は完全には取り除けません。
2.動植物油等が残留した洗濯物を乾燥機に入れた場合
この洗濯物を洗濯後に衣類乾燥機にかけますと、乾燥機内の熱によって繊維の中に熱量が蓄積していきます。
さらに、洗濯物を乾燥機内や洗濯かごなどに放置した場合、繊維に残った油分の熱量が原因で次第に発火点へと到達してしまい、火災の原因となるのです。
この現象は、数時間後に発火する事例もあります。なお、乾燥機作動中は回転で熱が分散されるため逆に乾燥機作動中に発火することは稀のようです。
昼間お仕事などでお忙しくて、夜間、お休みになる前に洗濯ものを乾燥機にかける方は多くいらっしゃるかと思いますが、乾燥後の洗濯物はお目覚めになってからしか取り込まれませんので、一番眠りの深い深夜に、発火するといった最悪の状況になってしまいます。
3.油分の付着した衣類やタオル等は、洗濯後でも、「洗濯乾燥機」で絶対に乾燥しない。
洗濯乾燥機の取扱説明書には「油分を含んだ繊維の乾燥を禁止」が明記されています。
ただ、洗濯後の繊維に油分が残っていることを知らない方が多くいらっしゃるようです。
油分を含んだ洗濯物は、専用の洗剤で手洗い等をし、洗濯後は乾燥機にかけず、自然乾燥するように十分注意して下さい。