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保険鑑定人(ほけんかんていにん)ってどんな人ですか?

コラム

火災事故の発生

大きな火災事故が発生した場合、火災保険の保険金の請求に関係して、事故の現場に、保険会社の社員ではなく、保険会社から場の調査のために『損害保険登録鑑定人』と呼ばれる専門家が派遣されることがあります。
特に、損害額が高額になると判断される場合などに派遣されます。

 

鑑定人の専門知識

保険会社は、毎日、多くの損害の事故を処理していますが、個別の損害について適正な評価をするため、あるいは事故の原因を確認するためには、専門家の知識を必要とするからです。

さて、この損害保険登録鑑定人とは、不動産の保険価額の算出や損害額の鑑定、事故の原因・状況調査などを行い、保険会社に状況を報告する仕事をしています。
損害保険登録鑑定人は、簡単に言うと「損害額・保険価額算定のプロフェッショナル」であり、公平公正な鑑定を行うことが求められています。

求められる中立・公正な立場

損害保険登録鑑定人は保険会社の依頼を受けて鑑定を行いますが、あくまで第三者機関としての考え方が求められます。
常に中立・公平の立場を貫き、対象物そのものの価値を算定することが求められる仕事です。

鑑定業務は、鑑定人試験に合格しなくても行うことができますが、保険会社が鑑定業務を委託する際、鑑定人試験に合格していることを目安としていることから、実質は、鑑定人試験に合格し、損保協会に登録したうえで、鑑定業務を行っている方がほとんどです。

参考となる鑑定結果、具体例

鑑定人の行う業務は、保険の契約者の方にとって重要です。
例えば、お部屋で水漏れ事故を起こしてしまい、階下にお住まいの方の財産や建物に損害を与えた場合には、被害を受けられた方に、損害賠償をすることが必要ですが、被害者の方の言いなりにお支払いするのではなく、実際の損害額を計算した上でお支払いすることになります。
そんな場合に、損害保険鑑定人の試算する損害額が参考となる数値となります。

大寒波に対する対策(大雪、ガラス破損、給湯器凍結)

事故の防止策

1年で一番寒い季節がやってきます。

寒波に慣れている地域の方は寒波にともなうリスクの回避策をよくご存じなのですが、
そうでない地域の方は慌ててしまい、さらに被害を拡大してしまうといったことがありますのでご紹介申し上げます。

1. 雪の重みによる窓ガラス破損、窓枠破損

滅多に大雪にならない地域の方にありがちな事故例です。

朝起きると窓ガラスの半分くらいまで雪が降り積もっていた。→外の状況を確認したくて窓を開けた。→窓枠が曲がった。

これは窓を少し開けたために窓枠の部分が枠だけになってしまい、雪の重みで枠が曲がってしまったものです。

雪=水ですので非常に重量があり大変危険です。
また放置すると窓ガラスそのものが割れます。
窓の近くでお休みの方で割れたガラスと雪で大怪我をされた方もいらっしゃいます。

窓まで雪が積もっていれば窓は開けずにすぐに外に出て、雪おろし、これしかありません。

2. 寒波による水道管、給湯器の破損

凍結に備えて蛇口を少し開栓し水を流す、といった破損回避策は皆様よくご存じかと思います。
しかしながら、凍結してしまった後の処置に関してはご存知ない方が多く、より被害を拡大してしまいます。

まず、水道管や給湯器にお湯はかけないでください。温度差により簡単に破損してしまいます。
(車のガラスも同じく、車を動かしたいために慌てて熱いお湯をかけると割れてしまいます。)
修理代金も高額になります。

回避策は、凍ってしまったら自然に解凍するまで待つことです。
給湯器のリモコンも運転をOFF状態にしておきましょう。(電源は抜かないでください)

 

3.給湯器の予備知識

最近の給湯器には凍結予防ヒーターが付いていることが多いので、取扱説明書をよく読んで寒波襲来時には機能するようにしておくことをお勧めします。
また、追い炊き機能のある給湯器には、自動ポンプ運転の機能がついていることが多いです。
給湯器が外気温が一定以上下がるとリモコンがOFFとなっていても、自動的に浴槽内の水を循環させ凍結を防いでくれます。
ただし上部循環金具(浴槽内上部の水を取り込むところ)より10㎝以上残り湯をためておかないと自動的には作動しませんので、夜間もお湯は抜かずにたっぷり貯めておくことです。
(こちらも取扱説明書をよく読まれて寒波襲来時に機能するようにされておくことをお勧めします。)

IHコンロ(電磁調理器)火災にご用心

コラム

IHコンロの安全性

 

IHコンロ(電磁調理器)はガス調理器と異なり炎がでませんので危険度が少ない調理器具です。

また、下記のような安全機能が搭載されています。

・過熱防止
・空焚き防止
・揚げ物鍋そり検知
・鍋無し自動停止
・高温注意
・切り忘れ防止

しかしながら炎が出ないことや上記の安全機能搭載からの油断が、IHコンロ(電磁調理器)ならではの火災が発生することはあまり知られていません。
また、台所は油など可燃性の高いものが多いので一旦発生すると大きな火災になることが多いです。

事故事例をご紹介します。

〔事例1〕
引越し当日、電磁調理器の上に食器を包んでおいた新聞紙を放置。なにかがあたり調理器具が作動、自動停止装置が故障により作動せず、火災発生。

〔事例2〕
引越し当日、IHコンロ(電磁調理器)専用の鍋を持ち合わせていなかったため、普通の鍋を使用。安全機能が正確に作動せず火災発生

〔事例3〕
油料理をする際には一定量の油が必要であるにも関わらず、油量が少なかったため、油温が急激に上がり安全機能が作動しなかった。

*この火災の多くが引越し当日に発生します。それまでガス調理器しかご経験の無い方が、よく使用方法がわからずに起こしてしまうといった、本当にお気の毒な事故が多いのが特徴です。

*まさに新しいスタートの日に災難にあわないためにも、取扱方法をよく読んで、不明な点があれば詳しい方に聞いたりされて事故を未然に防いでいただければと思います。

IHコンロ(電磁調理器)火災火災にあわないための5か条

1.引越し当日、よくわからなければ使いわない。電源も切る。
2.IHコンロ(電磁調理器)専用の鍋を使用する。
3.取扱説明書は熟読する。
4.揚げ物をする際には油の量に注意する。(取説に細かく記載されています。)
5.「モード」設定を理解しましょう。(揚げ物モード等々)

保険金、災害と税金

保険の知識

2018年の「今年の漢字」が「災」に決まりましたが、それほど2018年は地震、洪水、台風と災害の続く年となりました。

災害の結果、ご自身の資産に損害を受け、個人の方が損害保険金を受け取った際の課税について見ていきます。

 

保険金に関する所得税

所得税法には非課税所得についての定めがありますが、保険金の関係は所得税法施行令第30条に記載されています。ここに記載されているものは非課税所得となります。

所得税法施行令第30条第2号
損害保険契約に基づく保険金で資産の損害に基因して支払を受けるもの並びに不法行為その他突発的な事故により資産に加えられた損害につき支払を受ける損害
家財や家屋などの資産を対象とする保険、すなわち火災保険などで、受け取った保険金は損害の補てんのためのものであり、利得が生じるものではないので非課税となります。

 

損害賠償金と所得税

これは保険金だけでなく、加害者がいる事故により資産に損害が生じ、損害賠償金を受け取ったときも同様に非課税となります。
また再調達価額によって定めた損害の額を受け、時価額以上の保険金を受け取ったとしても、その差額に課税されることはありません。

雑損控除

一方損害額が保険金よりも大きい場合には、要件を充たせば雑損控除として所得控除の対象となります。

〈国税庁 確定申告書等作成コーナー よくある質問〉より
雑損控除とは、災害又は盗難若しくは横領によって、資産について損害を受けた場合等に受けることができる所得控除です。
雑損控除の金額
控除できる金額は、次の二つのいずれか多い方の金額です。
?差引損失額 - 総所得金額等 × 10%
?差引損失額のうち災害関連支出の金額 - 5万円

(注1)損失額が大きくてその年の所得金額から控除しきれない場合には、翌年以後(3年間が限度)に繰り越して、各年の所得金額から控除することができます。
なお、雑損控除は他の所得控除に先だって控除することとなっています。
(注2)「災害関連支出の金額」とは、災害により滅失した住宅、家財などを取壊し又は除去するために支出した金額などです
所得税法施行令第30条第1号では身体の傷害に基因して支払を受けるものも非課税所得として記載しています。

本人だけでなく、配偶者や直系血族、生計を一にするその他の親族であるときも非課税となります。これは、経済的保障に役立ってはいますが、資産の損害に基因して支払を受けるものと同様に利得が生じるものではないからです。
ただし、生命保険や傷害保険、自動車保険により支払われる死亡保険金については、契約者、被保険者、保険金受取人が誰であるかによって、相続税、所得税(一時所得)、贈与税いずれかが課税されます。

詳しくは税理士さんにご確認下さい。

キャリーバッグによる人身事故と個人賠償責任保険

コラム

自転車による人身事故が大きな社会問題となって久しいですが、キャリーバックによる人身事故も利用者が増えるにつれ増大しています。
これまでは携行できなかった重い荷物を運べるので大変便利ですが、その一方で、手提げかばん以上の大きな荷物、そして自分の体力で管理出来ない重い荷物を管理することに注意が必要です。

 

実際に発生した事故例をご紹介いたします。

〔事故例1〕

会社員のAさんは奥様とお子さん2人を連れ旅行に行かれました。
4人分の荷物になりますのでキャリーバックを利用されました。
駅の構内でのこと。子どもに気を取られたAさんは、よそ見をし、誤って、前を歩いていた、ご老人の杖にキャリーバックのコマを引っ掛けてしまいました。
ご老人は前のめりに転倒、顔からうっぷすような形となり鼻骨と歯を折る大怪我をされました。
当然に旅行は中止。救急車に同乗されることとなりました。
ほんの僅かな不注意で旅行は台無しとなり、半年後、賠償額は後遺障害や慰謝料を含めて約80万円の結果となりました。
手提げカバンであれば、荷物もコンパクトにし、夫婦で手分けして運ぶことでこのような事故にはつながらなかったかもしれませんね。、

〔事故例2〕

自営業のBさんは地元の法事に出るため、キャリーバックを引いて空港に向かわれていました。地元への土産にワイン等の重量物がたくさん入っていたそうです。
空港の上りエスカレーターでのこと。エスカレーターでは、Bさんはいつもキャリーをご自身の前において異動されていましたが、いつもよりキャリーが重かったため、つい、ご自身の後ろのステップにキャリーを置いて前方を見ておられました。
そこで飛行機チケットが気になったBさんはキャリーの取っ手を不注意にも離してしまい、キャリーはそのままエスカレーターを転がり落ちました。
キャリーは他の観光客2人を直撃、2人はともに足(脛や膝)の骨を折る大怪我をされてしまいました。
当然に地元への帰省は中止。半年後、賠償額は後遺障害や慰謝料を含めて、約200万円の結果となりました。
昔なら、重くて運ぶことが出来なかったものをキャリーバックであれば運ぶことが出来るようになったのですが、階段やエスカレータでは思いもかけない力が必要となることも忘れないようにしたいですね。

キャリーバッグ使用の上で注意したい点

人混みを我が物顔で駆け抜ける重たいキャリーバックは静かな凶器となります。
・人混みではキャリーは自分の横に地面に垂直に立てて、斜めに引っ張らない
・上りエスカレータではキャリーは自分の前のステップに置いて、下りエスカレータ
では自分の後ろのステップに置いて、取っ手からは絶対に手を離さない

ほんの小さな不注意で他人様に大きな痛みを与え、ご自身も自責の念で苦しむことになります。
くれぐれもご注意下さい。

賃貸マンションと節分、ご注意ください!

コラム

節分とは、元々「季節を分ける」という言葉から来ています。旧暦では年越し(大晦日)の日でした。今でも地方により色々な行事が行われていますね。

2019年2月3日(日曜)が節分です。

ご家庭でも、節分の行事をする方が多いのではないでしょうか。集合住宅にお住まいの方に気を付けていただきたい点をご紹介して参ります。

豆まき

「鬼は外!福は内!」の掛け声でおなじみの豆まきです。「魔を滅する」から豆を撒くと言われています※
昔から、撒いた豆が発芽しないようにと炒った豆を使うのが通例です。しかし、ベランダやお庭に撒いた豆をそのままにしていると、鳩が飛んできて糞害に繋がる恐れがあります。お部屋の中に撒いた豆もきちんと回収せずに放置していると虫の餌になってしまう恐れがあります。
ベランダに撒く場合は、外に撒いて1階の住人の方に迷惑をかけないよう配慮し(ベランダの壁内に撒く)撒いた豆は回収するのが良いでしょう。あまり大量に撒かないのも必要ですね。
お部屋の中に撒いた豆ですが、こちらも回収しましょう。本来は「福豆」ですので食べるのが慣例のようです(そのためにお部屋を綺麗に掃除するのですね)。年齢の数+1(数え年のため)を食べます。床に撒いた豆を食べたくないという方は、回収した豆を神棚に供える、飼っている犬や猫に与える(たくさん与えるとお腹を壊すので注意してください)落花生を撒いて殻を割って食べる等対策しましょう。

柊鰯(ひいらぎいわし

最近ではこれをされているご家庭は少ないかもしれません。焼いた鰯の頭と柊の枝を組み合わせて門や玄関に飾るというものです。鬼の嫌いな鰯の臭いと、鬼の目を刺す柊の葉により、魔除けのお守りとして飾られます。地域にもよりますが、節分の一日飾れば下げて良いようです※
神社でお焚き上げするのが良いですが、半紙に包んで捨てても問題ないようです。あまり長い間飾っておくと、焼いているとはいえ臭いの元にもなりかねませんので早めに下げてしまうのが良いと思います。

集合住宅での注意点

集合住宅では、ご近所様への気遣いも必要になります。皆が気持ちよく過ごせるよう配慮して節分を楽しみましょう。

※:諸説あり

火災保険と「火事」「火災」という言葉について

コラム

私たちが日常使っている「火事」「火災」という言葉について考えてみます。

(1)辞書

「火事」とは建物・船・山林などが焼けること。火災。≪大辞林 第三版≫

(2)消防庁の火災統計上の定義

火災 「火災」とは、人の意図に反して発生し若しくは拡大し、又は放火により発生して消火の必要がある燃焼現象であって、これを消火するために消火施設又はこれと同程度の効果のあるものの利用を必要とするもの、又は人の意図に反して発生し若しくは拡大した爆発現象をいう。

(3)火災保険の対象となる火災

損害保険や当社の販売している少額短期保険で定める火災保険の対象となる火災とはどのような意味になるでしょうか?
火災保険の歴史は長いのですが、保険の内容を定める保険約款や商法には火災の定義規定はありません。
保険約款では、火災の定義をせず、問題の生ずる余地のあるものには免責条項を設けています。
例えば、地震による火災は補償しないなど。
ただし、実務的には次のような解釈がされています。
「火災とは、一定の火床なく発生した火、又は火床を離れ自力で拡大しうる火(損害火)」をいう。
また、「場所的・時間的な偶然性があるもの。」

更に、一般的に「火災に該当するもの」、「該当しないもの」の実例を取って、その定義の意味を考えてみます。

【火災に該当するもの】

・石油スートーブから火がカーテンに燃え移って、カーテンとお部屋に損害が発生した。
・ガスレンジの天ぷら油に引火して台所が焼失した。
・積み上げられていた薪に放火された。
・風呂の空焚きで風呂釜が焼け焦げて、延焼して火が及ぶボヤになった。

【火災に該当しないもの】

・煙草でソファーを焦がした。
・石油ストーブを消し忘れて燃料である石油が燃え尽きた。
・囲炉裏の中に手袋を落として焦げてしまった。
・暖炉から火の粉が飛んでブラウスにゴゲ穴が出来た。
・風呂の空焚きで風呂釜が焼け焦げた。
・やかんを空焚きしてやかんが焦げた。
・フライパンの中のサンマが黒こげになった。

フライパンでサンマが上手く焼ければ料理で、焦げたら火災という人はいませんよね?
これを定義に当てはめてみると、「火床を離れ自力で拡大しうる火」ではないし、「場所的・時間的な偶然性はない」と判断できるのではないでしょうか?

ふだん、何気なく使っている言葉も、深く考えてみると難しいですね。

電気ストーブの火災、石油ストーブの火災、各ストーブのデメリット

事故の防止策

めっきり冬らしくなって参りました。朝晩の冷え込みも耐え難くなり、暖房器具が手放せません。
冬に大活躍のストーブですが、一歩間違えれば火災につながる危険な物になってしまいます。

洗濯物が乾く!?

冬の洗濯は、気温が低く、日照時間も短いため外に干していてもなかなか乾きません。そこで室内干しにする方も多いかと思います。ストーブを活用すれば速く乾くし部屋も暖まって一石二鳥となりそうですが、ここでご注意!
ストーブの上に洗濯物を干すとどうなるでしょうか。直接火が当たらない高さまで上げるから大丈夫、ではありません。ストーブにより暖められた空気はストーブの上へ昇っていきます。その気流により、タオル等がはためきストーブに落下し火災になってしまう・・・という事故が実際にあります。ストーブの付近で洗濯物を乾かすのは絶対にやめましょう。

ストーブ火災の7割が電気ストーブが原因!

ストーブによる火災と聞くと、石油ストーブを連想するかもしれません。実際に火がついていますから、火災を連想し易いのでしょう。ただし、実際のストーブ火災のおよそ7割は電気ストーブが原因です。火を使用していないので安全に見えますが、電気ストーブ前面から10㎝離れた場所に置いた布団は、表面温度が200℃に達します。5㎝離れた場所では表面温度は500℃を超え、発煙します。電気ストーブをつけたまま寝るのはやめましょう。
また、お部屋の空気を汚さないのがメリットですが、エアコンよりも多くの電気を使用するので電気代が高くなります。

石油ストーブ固有の危険やデメリット

石油ストーブも使用方法を誤れば火災事故につながります。
タンクのキャップが正しく閉められていないと、ストーブに設置した際に石油が漏れ、引火してしまいます。もちろん、石油と間違えてガソリンを給油してしまうと引火し、炎がストーブの外に飛び出し火が燃え広がります。
また、火力の強い石油ストーブの近くにヘアスプレー等の缶を置いていると、スプレー缶が爆発します。
石油ストーブ固有の火災事故です。
石油ストーブは、灯油やガスを燃やしてあたためるためお部屋の酸素が少なくなりやすく、空気の入れ替えを適宜行う必要があります。さらに灯油やガスを燃やす際に湿度が上がりため、結露が起こりやすいことがデメリットです。

ストーブをはじめ、暖房器具は、使用方法をよく確認し、正しく使用するようにしましょう。

マンションの停電、断水と水漏れ事故

事故の防止策

 

マンションの断水がもたらす大きな危険

断水の原因

断水の原因としては、
1.災害等によるものとして、
・地震や自然災害によるもの
・老朽化による水道管の破裂
・凍結による水道管の破裂
・停電による送水の停止
2.人為的に停められるもの(停水)として
・点検・工事による一時停止
・代金未払い
があります。
特にご注意を頂きたいのは、災害等による断水や停電による送水の停止です。

蛇口を空けたまま放置した結果

自然災害などでは、通常は出るはずの水が、予告なく使えなくなることで、慌ててしまい、さらに断水の原因を探っているうちに水道の蛇口を空けたままにして、水道から目を離した結果、そのまま眠ってしまったり、外出してしまい、やがて水道が復旧した際に、開けたままの蛇口から水が勢いよく出て、水道を止めることが出来ず、漏水事故につながる場合があります。
蛇口が台所の流しの外側に出ていれば即漏水事故につながりますし、流しの中に洗い物のお皿などを置いている場合では、じゅうぶんな排水が出来ず、やがて流し台から水が溢れて漏水につながります。

マンションの停電

マンションは、戸建てに比べて建物階数が高いので、ポンプを使って屋上などの水槽に水を貯めて、そこから各戸室に水が送られています。水槽に水を送るためのポンプは、電気を使って動いているので、地震や台風で停電になるとポンプが止まり、水を送ることができなくなります。
最近では、地震や台風に伴い断水が多く発生しましたが、その際に、蛇口を空けたまま放置した結果、水道が復旧した際に漏水事故につながった事例がありました。
災害に気を取られて、自分自身でさらに大きな災害を引き起こさないように、水道の蛇口はどのような場合でも必ず閉めるようにしましょう。

成人式

コラム

もうすぐ成人式ですね。この成人の定義が2022年4月から大きく変わる予定です。
今回はその内容をまとめてみました。

概要

成人年齢を20歳から18歳に引き下げる改正民法が2018年6月参院本会議で成立。
2022年4月1日から施行。成人年齢の変更は1876年(明治9年)以来、146年ぶり。
新たな「大人」の定義により契約や資格取得など、若者の生活をめぐるルールが変わる。

成人年齢引き下げで変わるもの・変わらないもの(主なもの)

1.18歳に変わるもの
・結婚できる年齢 女性16歳から18歳に変更、男女とも18歳に
・期間10年のパスポート取得可能
・公認会計士、行政書士、司法書士などの資格取得
・法定代理人がいなくても民事訴訟が起こせる
・親の同意なく携帯電話契約、ローン契約締結、クレジットカード作成
2.20歳を維持(健康への影響や依存症への懸念を考慮)
・飲酒、喫煙
・競馬、競輪など公営ギャンブル
3.議論継続
少年法  適用年齢を18歳未満に引き下げるが議論中

何故変更するのか

<表向き> 世界標準にあわせる、早い段階で政治に関心を持たせる、経済的自覚を促す
<裏の理由>国民年金の加入年齢引下げに伴う税収増加、労働人口増加、消費拡大

諸外国の状況

成人年齢 少年法適用      飲酒  喫煙
日本    20    20未満     20   20
アメリカ  18    18未満     21   18
イギリス  18    18未満     18   18
フランス  18    18未満     16   18
ドイツ   18    18未満     16   18
ロシア   18    18未満     18   18
中国    18    18未満     18   18
韓国    19    19未満     19   19

課題

1.契約当事者が高校3年生であっても取り消しが出来なくなり、若者を狙った悪徳商法が増える懸念あり。
2.2022年度の成人式はどうするのか? 高校在学中であり、入試にも影響あり。
3.少年法の適用が18歳未満に引き下げになれば、18歳の若者が犯罪を起こせば実名報道され刑法の規定で処罰される。

対策

 

次のような対策が求められると考えられています。
・消費者保護施策の充実
・若年者専用相談窓口の設置
・消費者教育、特に高校の社会科授業の充実